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11月に青森県三戸町に行った。滞在して記事を書くというコンテストだ。
町役場とかがちゃんとやってるやつだから真面目に、でもだいぶ個性を残しつつ書いた。前半全然観光しないで青森で普通にパチンコとかしてるけど後半頑張った。
特別審査員賞ってのが取れた。賞金10万円超嬉しかった。
それからしばらくして、その賞がキッカケで「JR東日本が運営する、びゅうたびで書きませんか?」とメールがきた。
すごい。すごすぎる。青森行ってよかった。
話を聞けば無料で旅行に行けてギャラもだいぶ良い。やらない理由が無い。
3000文字という鬼の文字数制限があり、かつ宿のことよりも宿までの旅程を重視する(JRなので)ので、ちょっと書ききれなかったことをここに書こうと思う。
行ってきた。ありがたいことにカメラマンとして神田くんが来てくれた。いいやつだ。
山は結構サラッと登った風に書いてるけど俺は体力なんかゼロなんだからとっても過酷だった。途中なんども「神田くん!休憩しよう!」って言った。
元ラグビー部の神田くんは明らかに体力が余ってるくらいだったんだけど毎回一緒に休憩してくれた。写真だって俺の何倍も撮ってくれた。最初「俺の方でも撮るから!」って言ってたはずなんだけど帰ったら15枚しか撮ってなかった。神田くん400枚も撮ってた。
途中、小さな滝があって完全に体力の限界に達していたから休んだ。神田くんに何も言わずフラフラと順路から外れて滝に向かった。20分くらい滝のそばで休んでたら、本当に不思議なんだけど体力が全回復した。あれがマイナスイオンってやつ…?
当然建物なんか何もない山なんだけど、少し元気になったし頑張って登ってたら白い建物が見えた。
「神田くん!着いたね!」
俺は走った。体力をゼロにする勢いで走った。ここでゼロになってもいい、最高の状態で温泉に入るんだ。なんかの浄水施設だった。俺は膝から崩れ落ちた。
その後また建物が見えた。俺はすごく警戒してゆっくり歩いた。近づくと温泉のマークがハッキリと見えた。
「神田くん!着いたね!」
俺は走った。ゲージ1メモリの体力を、赤く点滅する体力をぶち抜くように。ちょっとスキップみたいな動きをして走った。全然違う温泉宿だった。俺はしばらく神田くんと喋らなくなった。
その別の温泉宿前には自販機があったので、コーヒーを買って座った。俺はヘトヘトになってるが、神田くんは2回とも一切走ってないから余裕そうだった。
灰皿もあったので久しぶりのタバコを吸う。この宿のお客だろうか、近く老人が景色の写真を撮っていた。バスだ。絶対バスで来た人だ。徒歩で来れば景色なんか撮り尽くすからバスだ。汗1つかいてない。バスだ。微笑んでいる。バスだ。
その近くで、若くキレイな女性が一人で歩いていた。こんな山奥に?と思ったがまあそんなこともあるだろう。
しばらくして宿に辿り着いた。
めちゃめちゃ最高の温泉、加仁湯だ。
ちなみに宿の予約とかは全てクライアント側がやってくれていて、取材だって話もあちらから通して頂いている。
これがどういう事か。
言うまでも無くJRなんてめちゃくちゃ大きい会社だ。びゅうたびに掲載していることからわかるが、JRと取引のある宿なのだろう。鉄道会社と温泉宿の関係値は深い。JR沿線から行ける宿ならば、その恩恵を受けている、お互いに。
つまりどういう事か。
宿泊客が一同に回する食事処に向かったところ、僕らのテーブルが無かった。
「どこだろうね」なんて話をしてたら女将さんがやってきて、
「奥に個室をご用意しておりますので!」
え?
通された個室に入ると、その温泉宿の社長さんがいらっしゃった。
「すみません、先程ご挨拶に伺ったのですがいらっしゃらなかったみたいで! ご挨拶遅れてしまって!」
何が起きてるんだ。こんな若いの二人に。どういう事か。こういう事だ。
そして先程見かけた綺麗な女性も個室にいらっしゃった。
日本唯一の温泉家として活動してるタレントの北出恭子さんだった。たまたま取材日がかぶったらしい。普通にTVとか新聞とか出てるすごい人だった。
年間300湯に入るというハードスケジュールをこなす人で、それが嘘じゃないんだろうなって一目でわかるくらいに肌が綺麗だった。めっちゃくっちゃいい人だった。
そのまま4人でだいぶ飲んだ。
「販売していない」というやたらいい日本酒をパカパカ空けてくれて、今までで1番お酒を飲んだ日かもしれない。
宴は5時間に及んだ。純粋に楽しかった。色々為になる話も聞けた。最高。
気さくな社長様で、「売れたら人を沢山連れてまた来てね!」と仰っていたので、絶対に売れてその約束を果たしたいと思う。
酔った社長さんが「私は人を見る目はあるんだ、マキヤくんは売れると思う」って言ってくれた事を信じよう。
それと本当にものすごい偶然なんだけど、僕はちょっと前にBIGLOBE温泉大賞の記事広告を書いた。
なんとか1000RTくらいされて、僕にしては伸びた方の記事。本当にたまたま依頼頂いたものだ。
それで、この加仁湯さん、BIGLOBE温泉大賞の泉質部門で一位に選ばれてた。
何かが繋がる感じが、すごく気持ちよかった。
その後と翌朝、温泉に入った。5種類全て源泉かけ流しのすごい湯で、二度と同じ湯には入れないから一期一湯なんて言われている。本物の本物の温泉。素晴らしかった。
(温泉は、源泉かけ流しじゃないのに源泉かけ流しと謳うところも多い。ここは本当に本物で本物で本物)
ほぼ全部混浴で湯浴み着も禁止なので北出さん来たら死ぬほど気まずいなと思いながら入ってたけど景色見てたら外に鹿の親子がやってきた。関東最後の秘境の名は伊達じゃない。
神田くんと部屋に戻って、「最高だね」なんて話をしながら眠った。
良すぎる温泉に入りたいと思ったらいってみてほしい。山は普通に辛いけど、バスとか出てるから……
そして記事が出た。
どういう集計基準か全くわからないけどびゅうたびで1位だった。
良かった。
純粋に1位が嬉しいってのもあるし、この宿が多くの人に知られるキッカケになれたらとても嬉しい。
本気で良いなと思ったものをもっと伝えられる仕事に出来たらと思ってます。
保険証とか持ってないけど色んなとこ行きたいな。
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